サイバー攻撃の脅威

警報システムがハッキングされ深夜にサイレン15回

松原実穂子・NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト
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 2017年4月7日、金曜日の深夜に米南部の人口約150万人の都市の緊急システムがハッキングされ、156カ所に設置された市内すべての緊急サイレンが鳴り響いた。竜巻のような悪天候時などに使う緊急事態用サイレンが午後11時42分から翌8日午前1時17分まで合計15回、90秒ずつ鳴り続けた。

 春に竜巻が発生することはあるため、この時期にサイレンが鳴ることは珍しくない。実際、数日前に竜巻が3件発生したばかりだった。しかし、晴天の真夜中にふつうサイレンは鳴らない。市の緊急事態管理部門が緊急システム全体を停止させ、サイレンは鳴りやんだ。当初市は、システムの故障と説明していた。

 米国の緊急通報用の電話番号である911(日本の110番に相当)には、4000件以上の電話が殺到し、…

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松原実穂子

NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト

早稲田大学卒業後、防衛省で9年間勤務。フルブライト奨学金により米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。その後、米シンクタンク、パシフィックフォーラムCSIS(現パシフィックフォーラム)研究員などを経て現職。国内外で政府、シンクタンクとの意見交換やブログ、カンファレンスを通じた情報発信と提言に取り組む。