海外特派員リポート

米利上げで緩和マネー縮小 大揺れ新興国の行方は?

清水憲司・毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)
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G20財務相・中央銀行総裁会議の記念写真に納まる麻生太郎財務相や米連邦準備制度理事会のパウエル議長ら=ブエノスアイレスで2018年7月21日、清水憲司撮影
G20財務相・中央銀行総裁会議の記念写真に納まる麻生太郎財務相や米連邦準備制度理事会のパウエル議長ら=ブエノスアイレスで2018年7月21日、清水憲司撮影

アルゼンチン通貨危機(2)

 米連邦準備制度理事会(FRB)による段階的な利上げを受け、世界中にあふれてきた「緩和マネー」が縮小を始めている。その影響を真っ先に受けたアルゼンチンの通貨ペソは今年4月下旬以降急落し、通貨危機が発生した。アルゼンチン型の苦境は今後、他の新興国にも広がる恐れがある。

 「FRBの利上げが、予想された中で最速ペースだったことが原因の一つだ」。アルゼンチンのギード・サンドレリス財務相筆頭補佐官は、毎日新聞の取材にこう語った。同氏は「財政赤字削減やインフレの問題に取り組んだが、弱さが残っていた」として経済改革の不十分さを認めつつも、通貨危機の引き金については「干ばつと原油高、(FRBの利上げ加速に伴う)国際金融市場の混乱という三つのショックに襲われた」と説明する。

 アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで7月下旬に行われた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行…

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清水憲司

毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)

 1975年、宮城県生まれ。高校時代まで長野県で過ごし、東京大学文学部を卒業後、99年毎日新聞社に入社。前橋支局を経て、東京経済部で流通・商社、金融庁、財務省、日銀、エネルギー・東京電力などを担当した。2014~18年には北米総局(ワシントン)で、米国経済や企業動向のほか、通商問題などオバマ、トランプ両政権の経済政策を取材した。