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男性医師の家事能力と「東京医科大事件」の深い関係

藤田結子・明治大商学部教授
汚職と入試不正で大揺れの東京医科大=東京都新宿区で2018年7月4日、手塚耕一郎撮影
汚職と入試不正で大揺れの東京医科大=東京都新宿区で2018年7月4日、手塚耕一郎撮影

 東京医科大が女子受験生の点数を一律減点し、男子受験生を優遇していたことが大問題になっています。背景に、医師不足や医療現場の長時間労働など解決すべき課題がありますが、男性医師が家事育児をしないことも大きく関係しています。今回のような女子への不公平な取り扱いをなくすためにも、長い目で見れば、親たちが男の子に家事を手伝わせることが大切ではないでしょうか。今回は「男性医師の家事問題」です。

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明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。