くらしマンション・住宅最前線

賃貸派は苦しい?家賃上昇「パリ化」する東京都心部

櫻井幸雄 / 住宅ジャーナリスト

 世界的な大都市であるパリは、中心エリアの家賃相場が極めて高い。あまりに高いので、パリ市は芸術家のために家賃の安い公共賃貸住宅を用意している。「芸術の都・パリ」の伝統を守るため、若くて才能もあるが、お金のない芸術家に住む場所を安く提供しているわけだ。

買うには高嶺の花、家賃も高水準

 パリでは家賃相場が極めて高いため、マンションの所有者は、中古で売らず、賃貸にして高収入を得る道を選ぶ。そこで「買いたくても買えない。住みたかったら賃貸。でも、その家賃は高い」という住宅事情が生まれている。

 そのような動きが東京でも始まっているのではないか、と思える兆候がある。各種データによると、ここ数年…

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櫻井幸雄

櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。