藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

全方位戦略「ヨルダン」巧みな生き方と試される持続力

藻谷浩介・地域エコノミスト
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アンマンダウンタウンのスーク(市場)にはアラブらしい風情が残っていた(写真は筆者撮影)
アンマンダウンタウンのスーク(市場)にはアラブらしい風情が残っていた(写真は筆者撮影)

ヨルダン・アンマン編(3)

 夕方6時を過ぎると急速に暗くなり、人通りも少なくなったアンマンの中心街。しかし治安の悪さはみじんも感じられず、入った店のおやじや地元の子供は笑顔でフレンドリーだった。住民の圧倒的多くが酒を飲まないムスリムだが、極上の地ビールも手に入った。イスラエルとシリアとイラクに囲まれるというとんでもない位置にあって、このゆとりと寛容さはどこからくるのか。将来も続くものなのか。古代遺跡の残るダウンタウンを回りながら考える。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外105カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。