
街の商店街は地域活性化の担い手であり、コミュニティーを形成する場として機能してきたが、年々経営が苦しくなっている。1980年ごろから大型量販店やチェーン店が郊外へ出店し、商店街のある中心市街地の空洞化が全国的に進行した。近年では、ネット通販が拡大し、リアル店舗とネット販売の競争が激化。商店街の衰退に歯止めがかからない状態だ。
そんな商店街の救世主として、注目されるのが「得する街のゼミナール」、通称「まちゼミ」だ。2003年に愛知県岡崎市で始まり、いまでは全国47都道府県の約360地域の商店街で開催されるほどの大きな動きになっている。まちゼミでは、商店街の複数の商店が同時期に店主や店員の専門知識などを生かした「商売抜き」の講座を行う。これが商店街ににぎわいと活気を作りだしている。
この記事は有料記事です。
残り1645文字(全文1989文字)
投稿にはログインが必要です。
櫻田弘文
クエストリー代表取締役
1955年山梨県生まれ。日本大学卒業後、78年に販売促進の企画・制作会社に入社。2001年、クエストリーを設立して独立。中小企業経営者向けの「クエストリー・ブランディングクラブ」を主宰する他、数多くの専門店や飲食店のブランディングを実践的に指導している。