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「皇后陛下の実家」学者輩出する群馬・館林の正田家

森岡浩・姓氏研究家
ご成婚で正田家を出られる美智子さま、左から父英三郎氏、母冨子さん、兄巌さん、妹恵美子さん、弟修さんら=1959年4月10日撮影
ご成婚で正田家を出られる美智子さま、左から父英三郎氏、母冨子さん、兄巌さん、妹恵美子さん、弟修さんら=1959年4月10日撮影

 戦前の日本には、「公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵」という華族制度があり、公的に認められた名家が存在した。戦後は、華族制度が廃止されたため、どの家をもって名家とするかの判断は難しい。だが、少なくとも名家として外すことのできない家の一つが、群馬県館林市の正田家だろう。いうまでもなく皇后陛下の実家である。江戸時代には館林の豪商で、近代に入ってからは日清製粉の創業家として知られている。

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姓氏研究家

1961年、高知県生まれ。早稲田大学在学中に独学で姓氏研究を始める。文献調査やフィールドワーク、統計を用いた実証的手法を用いる。2017年4月からNHK「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!」に出演。著書、多数。