サイバー攻撃の脅威

報奨金欲しさに「911番」に細工した米少年の罪深さ

松原実穂子・NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト
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 2016年10月下旬、米国南西部のアリゾナ州に住む18歳の少年が、コンピューターへの不正アクセス容疑で警察に逮捕された。

 少年はツイッターにウェブのリンク先URLを記載し、見た人にクリックするよう促していた。携帯やタブレット端末から見た人がリンク先をクリックすると、米国の緊急通報用番号である「911番」に自動で電話がかかるようになっていた。気づいた人が電話を切ろうとしても切れなかったという。「911番」は日本の「110番」や「119番」にあたる。

 そのリンクは1849回クリックされていた。夜分、わずか数分間に100件以上の電話が911番にかかっ…

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松原実穂子

NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト

早稲田大学卒業後、防衛省で9年間勤務。フルブライト奨学金により米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。その後、米シンクタンク、パシフィックフォーラムCSIS(現パシフィックフォーラム)研究員などを経て現職。国内外で政府、シンクタンクとの意見交換やブログ、カンファレンスを通じた情報発信と提言に取り組む。