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千葉・野田しょうゆ産業の核「キッコーマンの茂木家」

森岡浩・姓氏研究家
キッコーマン工場の樽詰機=1962年8月25日撮影
キッコーマン工場の樽詰機=1962年8月25日撮影

 しょうゆは、小麦や大豆を原料とする麹(こうじ)に食塩水を加え、発酵させて搾ることでできる。日本独特の調味料だが、今では海外にも進出し、「soy sauce」は北米を中心に浸透しつつある。

 しょうゆには、関東の「濃い口」、関西の「薄口」と、愛知や岐阜で使われる「溜(たまり)」の大きく3種類がある。このうち濃い口の産地として知られるのが、千葉県銚子市と野田市だ。中でも野田市は一大産地として有名である。そして、野田のしょうゆを支えているのが、キッコーマン創業家の茂木家とその一族だ。

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姓氏研究家

1961年、高知県生まれ。早稲田大学在学中に独学で姓氏研究を始める。文献調査やフィールドワーク、統計を用いた実証的手法を用いる。2017年4月からNHK「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!」に出演。著書、多数。