高齢化時代の相続税対策

「父急逝」で会社分割が困難に 兄弟3人が出した結論

広田龍介・税理士
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 東京都内在住で金融機関に勤務するSさん(52)は3人兄弟の次男。不動産会社を経営する父(80)から相続対策についてたびたび相談を受けていた。

マンション3棟「兄弟3人に分けたい」と父

 父が100%の株式を保有する不動産会社は都内3カ所に計3棟の賃貸マンションを所有している。

 建物はそれぞれ築30年を超えており、今後、大規模修繕など維持管理費の負担は増えてくることが見込まれる。だが、会社は無借金で財務状況は良好。また、3棟とも駅から徒歩10分圏内と立地も良いことから、空室が出てもすぐに入居者が決まる優良物件だ。

 マンション3棟の戸数や賃貸収入は同程度であることから、父は「兄弟3人に各1棟ずつ持たせてやりたい」…

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。