海外特派員リポート

米国ピスタチオ畑に押し寄せる金融緩和マネーの将来

清水憲司・毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)
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収穫期を迎え鈴なりになったピスタチオを手に取る州立大学のグルート・ブラー教授=米西部カリフォルニア州フレズノ近郊で2018年8月30日、清水憲司撮影
収穫期を迎え鈴なりになったピスタチオを手に取る州立大学のグルート・ブラー教授=米西部カリフォルニア州フレズノ近郊で2018年8月30日、清水憲司撮影

 米西部カリフォルニア州は8月末、ピスタチオの収穫期を迎えていた。「今年は本当にいい出来だ」。州立大学で栽培法を教えるグルート・ブラー教授(40)が鈴なりの黄色の実を手に取った。世界を大不況に陥れた米投資銀行リーマン・ブラザーズ破綻から10年。景気を下支えするため各国の中央銀行が緩和マネーを金融市場にあふれさせた結果、新たな行き場を求める投資資金が次々にピスタチオ畑に押し寄せている。

 「リーマン・ショックで多くの人々が仕事や家を失った。しかし、それが農業には幸いした。投資家が株式か…

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清水憲司

毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)

 1975年、宮城県生まれ。高校時代まで長野県で過ごし、東京大学文学部を卒業後、99年毎日新聞社に入社。前橋支局を経て、東京経済部で流通・商社、金融庁、財務省、日銀、エネルギー・東京電力などを担当した。2014~18年には北米総局(ワシントン)で、米国経済や企業動向のほか、通商問題などオバマ、トランプ両政権の経済政策を取材した。