シニア市場の正体

シニアのスマホ保有率急伸も「使いこなせる人」は少数

梅津順江・株式会社ハルメク 生きかた上手研究所所長
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 私が所属する「ハルメク 生きかた上手研究所」では、年に1回、シニアのデジタルデバイスの利用状況に関する調査を実施しています。今年も7~8月に、55~74歳の女性461人に郵送のアンケート調査を行いました。また、9月にスマホを持つ55~69歳の女性11人にインタビュー調査もしました。今回は、調査結果から見えてきたシニアのスマホ利用実態と、その変化を紹介します。

 今年のスマートフォン保有率は67.7%で、シニア女性の3人に2人がスマホを持っているという結果になりました。フィーチャーフォン(ガラケー)保有率は30.8%でした。スマホ保有率は昨年比11.1ポイント増、ガラケー保有率は同10.9ポイント減です。シニア層でスマホ保有率が急伸していることがわかります。

 調査では、スマホ保有者であると回答した312人に「スマホを使いこなせていると思うか」と質問しました。すると、「使いこなせている」と答えたのは、わずか12.2%(38人)でした。スマホを持つシニア女性の9割弱は、スマホには買い替えたけれど、十分には使いこなせていないと感じているのです。

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梅津順江

株式会社ハルメク 生きかた上手研究所所長

大阪府生まれ。杏林大学社会心理学部卒業後、ジュジュ化粧品(現・小林製薬)入社。ジャパン・マーケティング・エージェンシーを経て、2016年3月から現職。主に50歳以上のシニア女性を対象にインタビューや取材、ワークショップを行っている。著書に、「この1冊ですべてわかる 心理マーケティングの基本」(日本実業出版社)などがある。