社会・カルチャーメディア万華鏡

自滅した新潮45と“まっとうな便乗商法”の文芸誌

山田道子 / 毎日新聞紙面審査委員

 「新潮45」は炎上商法のあげく休刊となってしまったが、これに乗じたまっとうな“商法”で注目なのが、日ごろは目立たない文芸誌だ。

 まず新潮社の「新潮」11月号。編集後記で矢野優編集長が、「新潮45」10月号の文芸評論家の小川栄太郎氏の寄稿に差別的表現があると認め、おわびをしたのは新聞記事にもなった。そもそもの杉田水脈衆院議員の「LGBTには生産性がない」とする寄稿への言及がなかったのは物足りなかったが、評価されたようだ。

 同号は、作家の高橋源一郎氏による「『文藝評論家』小川栄太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた」も緊急掲…

この記事は有料記事です。

残り1386文字(全文1648文字)

山田道子

山田道子

毎日新聞紙面審査委員

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞入社。浦和支局(現さいたま支局)を経て社会部、政治部、川崎支局長など。2008年に総合週刊誌では日本で一番歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長を経て15年5月から現職。

イチ押しコラム

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
アフリカ大陸側から欧州を見たジブラルタル海峡。対岸にジブラルタルの岩山が遠望できる(写真は筆者撮影)

「ジブラルタル海峡」欧州とアフリカが行き交った地

 ◇ジブラルタル海峡編(1) ナポレオンは「ピレネー山脈の南(スペイン)はアフリカだ」と言ったという。確かに山脈の南のイベリア半島…

メディア万華鏡
社会学者の上野千鶴子さん=東京・井の頭公園で2017年1月11日、中村藍撮影

上野千鶴子さん東大入学式スピーチの「#MeToo」

 日本版では女優の常盤貴子さんが主人公を演じ好評だった米国の大ヒットドラマ「グッド・ワイフ」のシーズン6を見ていたら、あまりにも分…

ニッポン金融ウラの裏

銀行主導デジタルマネーが「お祭り騒ぎ」で終わる懸念

 銀行業界でデジタルマネー導入の動きが続いている。みずほグループは独自のデジタルマネー「J-COIN」を3月からスタートし、三菱U…

知ってトクするモバイルライフ
交付された5G基地局開設の認定書を手に記念撮影に臨む携帯電話各社の社長ら=総務省で2019年4月10日、山下浩一撮影

2020年に始まる超高速「5G」は生活を一変させるか

 総務省は、携帯電話事業者4社に割り当てる5Gの周波数を決定した。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルは、2020年…

職場のトラブルどう防ぐ?
 

「店長だから」と負担増“36歳子育て女性”の不信感

 2児を育てるA美さん(36)は、あるフラワーショップの店長です。当初はアルバイトでしたが、半年前に店長に指名されフルタイム勤務に…