熊野英生の「けいざい新発見」

世界の株価下落がそう簡単に止まりそうもない理由

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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下落する日経平均株価とニューヨーク株価(10月12日、渡部直樹撮影)
下落する日経平均株価とニューヨーク株価(10月12日、渡部直樹撮影)

 日米株価の上下動(変動率=ボラティリティー)が大きくなっている。10月10日にニューヨーク市場の株価が前日比831ドルも急落したのは世界を驚かせたが、市場は楽観論が支配していた。今回の株安は2018年2月の急落とよく似ていて、しばらくすれば上昇基調に戻るだろうという見方だった。

 そうした自信の背景には、米国の経済指標が強いことがある。このままの勢いで12月のクリスマスセールの波に乗れば、雇用増から小売り増、そして株価上昇へ続いていくだろうという見通しが成り立つ。

 しかし、翌11日の株価はさらに同545ドル下落。最初の急落から時間が経過すると、その後世界的に群発する株価下落の売り圧力は意外に大きく、急回復のシナリオが難しいことがわかってきた。

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熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。