サイバー攻撃の脅威

「ロシアからサイバー攻撃?」米水道施設の勘違い

松原実穂子・NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト
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 米国中西部に位置するイリノイ州の州都スプリングフィールドは人口11万人の都市だ。2011年秋、この都市の水道処理施設で2~3カ月にわたり、ポンプがたびたび誤作動を起こすようになった。ポンプのモーターがオン・オフを繰り返し11月8日、最終的には焼き切れてしまった。

 イリノイ州テロ情報センターは、その2日後の日報で水道処理施設へのサイバー侵入について1ページを割いて紹介した。そして、ポンプの故障は、ロシアのIPアドレスからのサイバー攻撃が原因だったと考えた。

 報告書は、ハッカーたちは水道処理施設の制御システムのソフトウエアを作っている会社のデータベースに不…

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松原実穂子

NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト

早稲田大学卒業後、防衛省で9年間勤務。フルブライト奨学金により米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。その後、米シンクタンク、パシフィックフォーラムCSIS(現パシフィックフォーラム)研究員などを経て現職。国内外で政府、シンクタンクとの意見交換やブログ、カンファレンスを通じた情報発信と提言に取り組む。