サイバー攻撃の脅威

ITの「バグ」を最初に捕まえた米女性科学者の話

松原実穂子・NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト
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米フロリダ州で開かれた2017年のグレース・ホッパー会議=写真はいずれも筆者
米フロリダ州で開かれた2017年のグレース・ホッパー会議=写真はいずれも筆者

 コンピュータープログラムの「バグ」とは、プログラム上の不具合を指す用語である。これは、英語で虫を意味する「バグ」から転じたIT用語だ。

 1947年9月9日、米国の名門ハーバード大学のマークII電子計算機内部に蛾(が)が挟まり、動かなくなった。「実際に見つかったバグとしての最初のケース」との手書きのメモとともにこの蛾をテープでノートに貼り付けたのが、後に米海軍准将になったコンピューター科学者のグレース・ホッパーである。

 米国の名門エール大学で数学の博士号を取得した才媛ホッパーは、第二次世界大戦中に海軍に入り、44年か…

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松原実穂子

NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト

早稲田大学卒業後、防衛省で9年間勤務。フルブライト奨学金により米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。その後、米シンクタンク、パシフィックフォーラムCSIS(現パシフィックフォーラム)研究員などを経て現職。国内外で政府、シンクタンクとの意見交換やブログ、カンファレンスを通じた情報発信と提言に取り組む。