
「稲田朋美って『名誉男性』なんだって。分かる」というメールが友人から届いて以来、モヤモヤが続いている。
稲田朋美氏に続き杉田水脈氏も
添付されていたのは、ネットメディア「現代ビジネス」に作家のこかじさら氏が書いた「女性の本当の敵は、実は『名誉男性』かもしれない」という記事(5月6日)。
こかじ氏は「女性なのに、男尊女卑の『男系原理主義者』になっている女を『名誉男性』と言う。稲田朋美や櫻井よしこも、『名誉男性』として、自称保守の懐古趣味オヤジのアイドルになってご満悦である」という漫画家の小林よしのり氏のウェブサイトの言を引き、女性活躍の先駆けともいえる稲田氏に女性が共感できないのは、「『名誉男性』と言われる彼女が活躍しても、女性の地位向上につながらないのだから」と説く。
小林氏はその後、自身のウェブサイト(7月2日)に「杉田水脈という国会議員は『準男性』であり、『名誉男性』なのであるから、男に媚(こ)びる発言しかしない」と書き、新潮45の「LGBT(性的少数者ら)には生産性がない」という差別発言で注目を集めた杉田氏も「名誉男性」に加えた。片山さつき地方創生担当相も「名誉男性」に連なるだろう。
この記事は有料記事です。
残り1281文字(全文1783文字)
投稿にはログインが必要です。
山田道子
元サンデー毎日編集長
1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。