統計学のきほん

偶然か否かを判断するための「正規分布」の使い方

本丸諒・サイエンスライター
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 正規分布は「ごくありふれた、どこでも見かけるような分布」という意味です。そして、身長の実例データからつくったグラフと、実例データに書かれた「平均値と標準偏差」から描いたグラフはきれいに重なりました(前回参照)。今回は、平均値と標準偏差の二つを使ってさまざまな形の正規分布グラフに慣れましょう。

 正規分布は、グラフの真ん中にデータがもっとも多く集まります。平均値のデータが一番多いからです。そして、平均値を中心にして徐々に左右にデータ数が減っていく「ほぼ左右対称の“山型”グラフ」になります。

 正規分布の形は「一つしかない」と考えている人が多いようですが、実は無数にあります。その形はすべて、平均値と標準偏差(あるいは分散)の二つで決まります。どのようになるのかを実際に見てみましょう。

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本丸諒

サイエンスライター

横浜市立大学卒業後、出版社に勤務。主にサイエンス分野の書籍を手掛け、月刊のデータ専門誌編集長を務める。独立後、編集工房シラクサを設立。日本数学協会会員。著書に「文系でも仕事に使える統計学はじめの一歩」(かんき出版)、「マンガでわかる幾何」(SBクリエイティブ)、「意味がわかる微分・積分」(ベレ出版)などがある。