
「無償化」時代の教育費(4)
教育費負担が増し、大学進学時に資金をまかなえない家庭も多い。今や大学生の2人に1人は奨学金に頼る。だが、その代表格である国の奨学金の中心は「貸与型」で、学生にとっては人生で住宅ローンに並ぶ大きな「借金」になる可能性も高い。制度について十分理解しておくことが不可欠だ。
教育を支える社会インフラ
国の奨学金は、独立行政法人の日本学生支援機構(JASSO)が運営している。2017年度で奨学金を受けた学生は129万人と全体の約4割にあたり、貸与額は年間1兆円を超える。まさに日本の教育を支える社会インフラだ。
奨学金というと返す必要のない「給付型」のイメージを持つ人もいるが、国の奨学金は長らく、返済義務がある貸与型だけだった。17年度からようやく給付型が導入されたが、その対象は住民税非課税世帯など低所得者層に限られる。現在も貸与型が中心であることに変わりない。
この記事は有料記事です。
残り745文字(全文1139文字)
投稿にはログインが必要です。
注目コンテンツ