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南青山児童相談所を「迷惑施設」と決めつける人たち

藤田結子・明治大商学部教授
港区子ども家庭総合支援センターの建設予定地=東京都港区南青山5で2018年12月26日、戸嶋誠司撮影
港区子ども家庭総合支援センターの建設予定地=東京都港区南青山5で2018年12月26日、戸嶋誠司撮影

 東京都港区は12月14日、都心一等地の南青山地区に2021年4月の開設を予定している「(仮称)港区子ども家庭総合支援センター」の住民説明会を、同区内で開きました。センターを巡っては周辺住民が反対運動を進めていることから、運動への賛否がテレビやインターネットで盛んに報じられています。社会的、経済的格差の拡大が議論されるなか、高所得層が住む南青山エリアで、誰が児童相談所を迷惑というのでしょうか。

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明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。