スルガ銀行 不正の構図

「寄付金を横流し」創業家による“スルガ銀の私物化”

編集部
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スルガ銀行と創業家岡野一族の文化事業の象徴だったベルナール・ビュフェ美術館=2018年11月、今沢真撮影
スルガ銀行と創業家岡野一族の文化事業の象徴だったベルナール・ビュフェ美術館=2018年11月、今沢真撮影

 スルガ銀行の創業家・岡野一族が実権を握るファミリー企業は、バブル崩壊後の金融危機の最終局面だった2002年時点で、同行からの借入金1208億円を抱えて行き詰まっていた。外部弁護士らの取締役等責任調査委員会が18年の年末に公表した調査報告書に基づいて報告する。

 岡野家のファミリー企業が借入金を膨らませた原因は主に二つある。まず、事業がらみの借金だ。ファミリー企業はスルガ銀行から融資を受け静岡県長泉町で大規模な宅地開発を進めた。この地には美術館や「迎賓館」と呼ばれる別荘を建て、ファミリー企業が融資を受けて高価な美術品を購入していた。美術館事業の実態は赤字だった。

 もう一つは、バブル崩壊で打撃を受けた銀行の“益出し(えきだし)”と呼ばれる利益操作の道具として使われたことだ。銀行が利益を出す目的で、銀行が保有する支店などの不動産や美術品をファミリー企業が相次いで購入した。代金はスルガ銀行が融資し、ファミリー企業の借入金は膨れ上がった。

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編集部

長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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