「多文化共生」の現場

外国人人材は定着できるか?「受け入れ拡大」の不安

永井隆・ジャーナリスト
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外国人向けの店や外国語の看板が目立つ群馬県大泉町=同町で2018年11月22日、杉直樹撮影
外国人向けの店や外国語の看板が目立つ群馬県大泉町=同町で2018年11月22日、杉直樹撮影

 「日本は働きやすい。ブラジルは経済が不安定で将来が読めない」。「ブラジルタウン」と呼ばれる群馬県大泉町で販売業に従事する日系ブラジル人女性(53)がいう。日系人が日本で就労できる在留資格「定住者」ができた1990年に来日。同町暮らしはすでに30年近い。

 ただ、今回の入管法改正で外国人の受け入れが拡大されることには反対だという。「これまではいなかった国の人が増え、治安が悪化している。出身国の違う外国人間のけんかやトラブルが目立つようになり怖い」

 自動車のSUBARU(スバル)と電機のパナソニックの主力工場がある大泉町。下請け企業も集まり、人手不足は深刻だ。周辺1市5町をエリアとする「ハローワーク館林」の2018年11月の有効求人倍率(原数値ベース)は2.47倍と群馬県(1.83倍)や全国(1.69倍)を大きく上回る。

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永井隆

ジャーナリスト

1958年群馬県桐生市生まれ。明治大学卒。東京タイムズ記者を経て、92年にフリージャーナリストとして独立。「サントリー対キリン」(日本経済新聞出版社)など著書多数。