名家のルーツ

「金鳥の夏、日本の夏」蚊取り線香開発した会社の名は

森岡浩・姓氏研究家
  • 文字
  • 印刷
「金鳥」の商標で有名な大日本除虫菊の蚊取り線香=2019年1月22日、田中学撮影
「金鳥」の商標で有名な大日本除虫菊の蚊取り線香=2019年1月22日、田中学撮影

 「金鳥の夏、日本の夏」という蚊取り線香のテレビCMがある。筆者が子供のころは、緑色で渦巻き形をした蚊取り線香は、夏に欠かせない風物詩だった。昭和生まれの人なら、2巻きがきれいに重なった蚊取り線香を箱から取り出し、1巻きはずしてその先端にマッチで火をつけたことが、1度はあるかもしれない。

 この蚊取り線香を生産している会社が大日本除虫菊である。今では「除虫菊」という言葉すら聞いたことがない人が多いと思われるが、同社は創立時の名称を今でも受け継いでいる。同社の商標は「金鳥」で、これの方が世の中に広まっている状況だが、この商標をよく見ると鶏の首のところに「上山(うえやま)」と入っている。この「上山」というのが創業家の名字である。

この記事は有料記事です。

残り1252文字(全文1567文字)

森岡浩

姓氏研究家

1961年、高知県生まれ。早稲田大学在学中に独学で姓氏研究を始める。文献調査やフィールドワーク、統計を用いた実証的手法を用いる。2017年4月からNHK「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!」に出演。著書、多数。