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「必ずできます」と言う外資と日本企業が勝負する方法

細川義洋・ITコンサルタント
 
 

 私がIT企業のプロジェクトマネージャーだった時、海外企業の外国人にプログラム作りを依頼し、閉口した経験があります。彼らに「この機能を作れるか?」と尋ねると決まって「できます」と答えます。しかし、その何割かは後になって「できませんでした」という結果になったのです。

 私が「できると言ったじゃないか」と問いただしても、彼らは「想像以上に難しかった」「開発環境や情報が不十分だった」などと言い、悪びれる様子はありませんでした。その後、同僚から「外国人の“できる”はCanではなく“Will”だ」と教えられ、妙に納得したのを覚えています。

 できる保証のないことに対して、「できる」と言われては正直迷惑です。しかし、これが世界を相手にした商戦では、話が違うようです。最近はそうした場面に立ち会うことが増え、むしろ「国際的に当たり前のことでは?」と思うようになりました。

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ITコンサルタント

1964年、神奈川県生まれ、立教大学経済学部経済学科卒。NECソフト(現NECソリューションイノベータ)、日本IBMでシステム開発やコンサルティングを行う。著書に「なぜ、システム開発は必ずモメるのか?」「IT専門調停委員が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則」(日本実業出版社)などがある。