人生に必要な「おカネの設計」

夫が収入を管理する家庭に潜む「妻がザル家計」のワナ

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 パート勤務で中学1年生と小学5年生の2人の子供がいるA美さん(43)は、会社員の夫、B男さん(44)から月15万円の生活費を渡されています。B男さんの収入がいくらで、残りのお金をどう使っているのかは知りません。貯蓄については、B男さんが「財形貯蓄をしている」と言うので安心しています。

 今回は「夫が収入を管理し、その中から“生活費”として毎月一定額を妻に渡すタイプ」の家計の問題点を見てみます。このタイプは、妻が夫の収入額を知らず、夫も妻に渡した生活費がどうなっているかを知らない「ブラックボックス家計」が多いようです。

 A美さん夫妻には住宅ローンがありますが、B男さんの口座から毎月引き落とされています。A美さんがやりくりするのは、主に食費と光熱費、2人の子供の習い事代などです。うまくやりくりすれば自由にできるお金が増えるため節約が得意で、多い時は月2万円ほどのへそくりができます。パート収入の月約4万円と合わせて、友人との付き合いや美容、洋服代に使っています。A美さんは、オシャレ好きなママです。

 A美さんのような家庭の多くは、夫が外で稼ぎ、妻が家を守るという「分業体制」を確立しています。昭和時代はこの分業体制に「内助の功」というイメージがありましたが、現代の妻たちはより自由に余暇を楽しむ人が多いようです。家事はしっかりとしますが、積極的に外出したり買い物したりしています。

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。