
地域銀行がいよいよ生き残りに向け正念場を迎えることになりそうだ。いうまでもなく、地域銀行は近年、経営環境が激変するなかで旧来型のビジネスモデルの転換が求められ続け、金融庁もそれを強く要請してきているが、必ずしも、その実現スピードは早まったというわけではない。
前任の森長官より厳しい言葉?
1月、地域銀行の頭取が集まった会合の席上で、金融庁の遠藤俊英長官が放った発言が業界を駆け巡っている。遠藤長官は「地域金融機関のトップの皆さんが持続可能な経営を確立するためにどのような決断を下し、その実現に向けてどのような施策を実行するかが極めて重要となる」と述べたうえで、「この5年間を振り返ると、皆さんの決断と実行のスピード感はまったくもって十分でないと言わざるを得ない」と語った。
さらに遠藤氏は、最近の製造業などの大企業の経営問題を例に出して「リーダーシップとガバナンスの欠如が指摘されることが非常に目につくが、これは決して他人事ではない」と話し、銀行業界も同様に、リーダーシップの欠如が懸念されるという見方を示した。
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