スルガ銀行 不正の構図

「岡野王国」絶頂期に起きたスルガ銀労働組合の分裂

編集部
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スルガ銀行の本拠地、静岡県沼津市=2018年11月、今沢真撮影
スルガ銀行の本拠地、静岡県沼津市=2018年11月、今沢真撮影

スルガ銀行のルーツ(4)

 銀行界では前代未聞の「頭取退陣要求」が掲げられた駿河銀行(現スルガ銀行)の労使紛争から6年がたった1983(昭和58)年。煮え湯を飲まされた形の経営側は驚くべき行動をとる。労働組合の分裂である。

 3代目頭取の喜一郎はその2年前の81年に頭取を弟に譲り、会長となっていた。なぜ頭取を譲ったか。当時は「体調」が理由とされた。だが、一部支店で「歩積(ぶづ)み両建て」と呼ばれる過度の預金の拘束行為が発覚し、大蔵省にトップとして責任をとらされたという説がある。「銀行労働調査時報」(83年11月)で金融評論家が「大蔵省が一切公表していないのでその真偽は不明」としつつ紹介している。

 喜一郎が会長になったとき、長男、光喜は36歳で常務取締役だった。会長、頭取、常務という役職を一族が…

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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