
A子さん(28)は4歳と2歳の子供を育てながら、地元の大型スーパーの総菜コーナーで半年ほど前からパート勤務をしています。「残業はない」と聞いて働き始めましたが、残業できないことに後ろめたさを感じるようになり、いづらい思いをしています。
残業なしの条件
A子さんは、夫の仕事の帰りが遅いため、子供の保育園の送迎を一人でやっています。そのため、残業がない仕事を探していたところ、今の職場を見つけました。面接の際、ほぼ“ワンオペ育児状態”で残業ができないことを採用担当者に伝えました。すると、「職場は人数が多いから大丈夫。総菜コーナーのパートは子育て経験者も多く、助け合いながら仲良くやっています。ほとんど残業はないので安心してください」と言われ、週5日、午前9時半から午後4時半までの契約で働くことになりました。
A子さんの職場は管理者の社員1人と約20人のパートがいますが、現場管理は実質的に10年以上勤務するパートリーダーが仕切っています。パートは揚げ物、焼き物、すしなどの担当に分かれ、曜日ごとの製造計画に基づいて調理し売り場に並べます。
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特定社会保険労務士
大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/
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