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「おおさか東線開業」新大阪直結で奈良のメリットは?

中村智彦・神戸国際大学教授
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試運転するおおさか東線の車両=筆者撮影
試運転するおおさか東線の車両=筆者撮影

 JR西日本の「おおさか東線」(新大阪─久宝寺、全長20.3キロ)が3月16日に全線開業する。2008年に先行開業した放出(はなてん、大阪市鶴見区)─久宝寺(大阪府八尾市)の9.2キロに接続し、久宝寺から大和路線へ直通する新大阪─奈良の快速電車の運行も始まる。今回は、大阪府東部を南北に結ぶ新線開業の効果や影響をリポートする。

 おおさか東線は、もともと単線の貨物線として使われてきた城東貨物線を複線にして旅客線化する。新大阪─放出間に新たに南吹田(吹田市)、JR淡路(大阪市東淀川区)、城北公園通(同旭区)、JR野江(同城東区)の4駅が開設される。

 城東貨物線は、1920~30年代に東海道本線と関西本線を結ぶ貨物専用線として建設された。50年代から沿線住民と自治体が連携し、旅客線化の要望を政府に行っていたが遅々として進まなかった。国鉄の経営悪化や、郊外環状線で収益が見込めないことが大きな理由だったようだ。70年の大阪万博開催や94年の関西国際空港開港などのたびに旅客線化が浮上したが、実現することはなかった。

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中村智彦

神戸国際大学教授

1964年、東京都生まれ。88年、上智大学文学部卒業。96年、名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。外資系航空会社、シンクタンクで勤務。大阪府立産業開発研究所、日本福祉大学経済学部助教授を経て、現職。専門は中小企業論と地域経済論。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興のプロジェクトに数多く参画し、TBS系「坂上&指原のつぶれない店」にも出演。