高齢化時代の相続税対策

不動産好き80歳社長が陥った相続節税の「公私混同」

広田龍介・税理士
  • 文字
  • 印刷
 
 

 おもちゃ会社を経営する社長のIさん(80)は、かつて両親の相続時に納税資金の工面に苦労した経験を持つ。だから「自分の相続では、子供たちにお金の心配をさせまい」と必死で節税対策を考えてきた。「できれば相続税は納めたくない」というのがIさんの考えだ。

「親の相続で苦労」の教訓

 Iさんの原点は空襲で焼け野原となった東京にある。戦後の復興期、Iさんはまだ10代のうちから家族の生活を支えるために必死で働かなければならなかった。さまざまな職を経験するなか、Iさんは、これからの日本がどうなるのか、自分は何をすべきなのかに日々思いを巡らしていた。

 そこでIさんが注目したのは「子供の数が多い」という点だった。「子供が欲しがるおもちゃを作れば売れる…

この記事は有料記事です。

残り1207文字(全文1525文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。