
厚生労働省の「毎月勤労統計」をめぐる不正と、千葉県野田市で女児が虐待を受け死亡した事件。まったく別々の出来事ですが、報道を見ていると、共通する構図に気がつきます。国や自治体の担当職員が足りない中で起きた、という点です。長年続いてきた公務員削減に行き過ぎはなかったか。考え直すべき時だと思います。
3分の1以下に減った統計職員数
毎月勤労統計は従業員500人以上の全事業所を調べるルールなのに、厚労省は東京都分をサンプル調査に変えたうえ、データの補正もしていませんでした。
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位川一郎
毎日新聞紙面審査委員
1957年広島県生まれ。東京大経卒。81年埼玉新聞社入社。88年毎日新聞社入社。水戸支局、経済部、総合メディア事業局、地方部などを経て、2004~10年経済部編集委員。国土交通省、農水省、総務省などを担当し、ライブドア騒動、米国産牛肉の輸入再開、公共事業問題などを取材。13年から現職。