
先日、オーストラリアのシドニーへ出張しました。私は日本政府のCIO(内閣情報通信政策監)の補佐官を務めており、政府のIT化を進めるため、一歩先を行く豪州の政府関係者に話を聞くのが目的でした。
豪州政府は情報システムに民間のクラウドサービスを活用して大幅なコストダウンを果たしており、民間でも通信やキャッシュレスなどで先進的な取り組みが行われています。
私は今回の出張に1人で行きましたが、もったいない思いをしました。ともに仕事をする若手の官僚たちに海外の先進事例を肌で感じてほしかったと出張後に考えたからです。豪州政府のIT化を進めた人たちが持つ情熱や乗り越えたさまざまな苦労、そして達成した後に得られた自信などを直接見聞きする貴重な機会でした。
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細川義洋
ITコンサルタント
1964年、神奈川県生まれ、立教大学経済学部経済学科卒。NECソフト(現NECソリューションイノベータ)、日本IBMでシステム開発やコンサルティングを行う。著書に「なぜ、システム開発は必ずモメるのか?」「IT専門調停委員が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則」(日本実業出版社)などがある。