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回復する日米株価「でも皆さん楽観的過ぎませんか?」

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
 
 

 日経平均株価は、昨年末の12月26日に直近の安値1万8948円(取引中の安値)をつけた時は、「2万円割れして株価はどこまで下がるのか」と心配させた。

 それが一転、最近は2万1000円台まで回復している。株価急落前の高値は昨年10月4日の2万4247円(取引中の高値)で、これからみるとまだ半値戻しに過ぎないが、年末年始の悲観からは抜け出したようにみえる。

 こうした株価の変動は、ニューヨーク株価とも連動している。ニューヨーク株価の方がより堅調で10月初の水準近くまで回復している。日本株が相対的に回復が遅れているとしても、ニューヨーク株価に次第に追い付いていく公算は大きい。

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第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。