藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

南アに囲まれた王国「レソト」この小国に何があるのか

藻谷浩介・地域エコノミスト
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マセル都心のショッピングセンターの前で歌う白帽の男(左手)。南部アフリカでストリートミュージシャンを見たのは最初で最後(写真は筆者撮影)
マセル都心のショッピングセンターの前で歌う白帽の男(左手)。南部アフリカでストリートミュージシャンを見たのは最初で最後(写真は筆者撮影)

 2018年8月の旅行で、南アフリカに囲まれた二つの小さな王国、レソトとエスワティニ(旧スワジランド)への入国を断念した筆者。国境にレンタカーを止め徒歩で入ろうとしたのだが、安全に駐車できそうな場所が見つからなかった。「そういうおざなりな入国はやめて、一から出直せ」というその時の心の声に従い、空路を使った再チャレンジの結果は?

 2019年1月。筆者は単身で南アフリカ地域の国々への再訪の旅に出た。レソトとエスワティニへの入国も、目的の一つだった。レソトの首都マセルにはヨハネスブルクから、エアリンク社(南アフリカ航空の関係会社)の小型ジェット機が毎日3~4往復飛んでいる。所要時間55分、往復4万円弱。

 アフリカ南部では治安がよくない方の国だと聞いていたので、8月に泊まって正解だったヨハネスブルク空港のホテルに荷物を置き、デイパックだけの身軽な格好で日帰りすることにした。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外109カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。