ニッポン金融ウラの裏

経済の司令塔・内閣府の中長期試算「いまも現実離れ」

浪川攻・金融ジャーナリスト
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内閣府=2014年6月11日、根岸基弘撮影
内閣府=2014年6月11日、根岸基弘撮影

 厚生労働省による「毎月勤労統計」の不正調査問題が国を揺るがしている。信頼すべき国の統計の調査に瑕疵(かし)があり、信ぴょう性が疑われるという事態が深刻な問題であることはいうまでもない。まったく困った事態である。

 この毎月勤労統計の問題とは少し趣は違うが、同じように政府が公表している数値で筆者がつねづね疑問に思っているものがある。それは、内閣府が経済財政諮問会議に提出している「中長期の経済財政に関する試算」(中長期試算)だ。

 中長期試算は、日本の経済情勢について数年後の見通しを示すものだ。だが、毎年出してきたこの試算の経済…

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。