「自己保身社会」の現実

勝ち組から転落「逃げ切れない」メガバンク40代の焦燥

片田珠美・精神科医
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<事例編>

 かつては“勝ち組エリート”とみなされていた層の中にも、被害者意識を募らせている人々がいる。その代表ともいえるのが銀行員だろう。

 かつて、銀行員といえば誰もがうらやむ職業で、常に学生の就職希望ランキングの上位にあった。当然、一流大学出身者も多く、とくに3メガバンクの銀行員は典型的な高学歴・高収入のエリートとして、羨望(せんぼう)のまなざしで見られたものだ。

 ところが、金融を取り巻く環境の激変によって、メガバンクの銀行員であっても安泰ではいられなくなった。…

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片田珠美

精神科医

 広島県生まれ。大阪大学医学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。パリ第8大学精神分析学部で学ぶ。精神科医として臨床に携わり、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析的視点から研究している。「他人を攻撃せずにはいられない人」(PHP新書)、「高学歴モンスター」(小学館新書)など著書多数。