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4人娘の貢献度に「格差」86歳母が残した遺言の波紋

広田龍介・税理士
 
 

 4人姉妹の長女M子さん(65)は、結婚して間もない40年ほど前、両親から「あなたの夫に家業を引き継いでもらえないだろうか」と打診された。

「家業継いでほしい」両親の思い

 M子さんの両親は東京都内の商業地で事務用品製造販売業を営んでいた。創業は大正期。戦中戦後の混乱を乗り切ると、1950(昭和25)年には法人化して、高度成長の中、順調に経営を拡大させた。

 1975(昭和50)年には、個人所有の264平方メートルの敷地に7階建ての自宅併用オフィスビルを建て、賃貸経営にも乗り出した。7階が自宅で、1~6階がオフィス。2階に家業の事務所を置き、残りは賃貸に出した。両親から打診があったのは、この4年後のことだった。

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税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。