「自己保身社会」の現実

不公平社会を生きるための「あきらめと割り切り」

片田珠美・精神科医
  • 文字
  • 印刷
 
 

<処方箋編>

 ものすごいストレスにさらされていながら、びくともしない人がいる一方、些細(ささい)なストレスでうつやパニック障害を発症する人もいる。こうした違いは、精神医学的には「脆弱性(ぜいじゃくせい)」という言葉で説明され、もともとの性格や考え方、家庭環境や周囲のサポートなどの要因が影響すると考えられている。

 もともとの性格や考え方は本人の問題だが、家庭環境や周囲のサポートはかなり運・不運に左右される。たと…

この記事は有料記事です。

残り1417文字(全文1623文字)

片田珠美

精神科医

 広島県生まれ。大阪大学医学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。パリ第8大学精神分析学部で学ぶ。精神科医として臨床に携わり、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析的視点から研究している。「他人を攻撃せずにはいられない人」(PHP新書)、「高学歴モンスター」(小学館新書)など著書多数。