
米国ラスベガス・ダウンタウン編(1)
いわゆる「統合型リゾート」(IR=巨大なホテルを核に、モール、会議場、劇場、カジノなどを複合させた施設)の導入を、躍起になって進める日本政府。お手本はIRの本家・米国ネバダ州のラスベガス、その一番弟子のマカオ、二番弟子のシンガポールである。しかしIR登場以前にカジノ産業の中心だったラスベガスのダウンタウン(旧中心市街地)はモデルの中にはないようだ。知人の結婚式の際に見聞した、その旧来型カジノ集積の今。
この記事は有料記事です。
残り3061文字(全文3282文字)
投稿にはログインが必要です。
藻谷浩介
地域エコノミスト
1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。