マンション・住宅最前線

平成とは違う「令和」の地価は“ゼロ・サム”の予感?

櫻井幸雄・住宅ジャーナリスト
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 平成が終わろうとしている。不動産の世界にとって、平成は大きな変動の時代だった。

 まず、平成は「バブル経済」で始まり、不動産価格が狂乱的に高騰。1991(平成3)年ごろにバブルがはじけた後は長い値下がりの時代が続いた。それが上向き出したのが、21世紀に入った2001(平成13)年のことだった。

 きっかけは、都心部で再開発による超高層マンションがいくつも分譲され、「都心マンションブーム」が起きたことだった。新橋駅近くの汐留では「東京ツインパークス」が分譲され、品川駅近くでは「品川Vタワー」が分譲を開始。飯田橋と水道橋の中間では「東京レジデンス」が分譲された。

 いずれも、JRの土地を活用した再開発で、50平方メートルの2LDKクラスで5000万円レベルだった。「そんな高額のマンションを買ったら、値下がりする。買うべきではない」という予測を唱える人もいたが、今、その三つのマンションは、中古市場で分譲時の2倍以上に値上がりしている。

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櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。