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共働き向け「ペアローン」工夫次第で総支払額が大幅減

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
 
 

 3歳の子供を育てる共働き夫婦のA介さん(33)とB子さん(34)は、4800万円のマンション購入を検討しています。自己資金から頭金800万円を出し、残りの4000万円をローンで借り入れる計画です。

 互いに会社員のA介さん夫婦の年収は、A介さんが510(手取り400)万円、B子さんが460(手取り360)万円です。どちらか一方だけでローンを組むのは難しいため、「ペアローン」を利用します。ペアローンはそれぞれが債務者となることで、より多額の借り入れができます。共働き世帯が増える中、利用者も増えています。

 ただ金融機関側から見れば、「夫(妻)だけの収入では貸し出せない金額を、夫婦で債務を分散すれば貸してあげますよ」というスタンスです。特にペアローンで大きな借り入れをする場合は、「自分たち夫婦には大きすぎる額」であることを肝に銘じておく必要があります。今回は、上手なペアローンの組み方を紹介します。

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ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、社会保険労務士、MZ Benefit Consulting 代表取締役、オフィスベネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、顧客本位の独立系アドバイザーとして、家計相談、執筆、講演などを行っている。著書に「結局、2000万円問題ってどうなったんですか?」(サンマーク出版)など多数。