熊野英生の「けいざい新発見」

新札発行で「50兆円タンス預金」はどうなるか?

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
  • 文字
  • 印刷
新紙幣のデザインを発表する麻生太郎財務相=財務省で2019年4月9日、喜屋武真之介撮影
新紙幣のデザインを発表する麻生太郎財務相=財務省で2019年4月9日、喜屋武真之介撮影

 政府は、2024年に現行紙幣を切り替えることを4月9日に発表した。現在、現金流通残高は100兆円あるが、そのうち流通していないタンス預金(退蔵紙幣)は約半分の50兆円(2019年1月末)もある。このタンス預金が動き出す可能性がある。

 この巨大なタンス預金の持ち主は、現行札で持っているタンス預金が、2024年以降は古い紙幣となるのが居心地が悪いと思い、紙幣以外の保蔵手段に変更することが考えられる。また、それとは別に政府がタンス預金を狙って改刷を進めているのではないかと思う人々が、タンス預金以外に資金を分散した方が良さそうだと思って動かすことも起こりうるだろう。

この記事は有料記事です。

残り1297文字(全文1580文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。