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「現金大好き」平成の日本人は結局損をしたのか?

渡辺精一・経済プレミア編集部
 
 

平成「30年の家計史」(6)

 1800兆円にのぼる日本の個人金融資産は、その半分を現預金が占め、なかなかリスク資産に向かわない。日本人は先進国でも突出した「現預金好き」。なぜ平成の個人マネーの動きはそんなに保守的だったのか。

30年間「半分以上は現預金」

 日銀「資金循環統計」によると、家計の金融資産は2018年で1830兆円。平成が始まった1989年は982兆円だったから約30年でほぼ倍になった。

 18年の内訳をみると、現預金が52%。これに次ぐのは保険・年金の29%で、リスク資産の「株式+投資資託」は15%にとどまる。

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経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。