
住宅ローンを考える(2)
日本の住宅ローンは店頭金利から一定の優遇幅を割り引く「優遇プラン」が一般的となっている。このため、変動型の場合、契約後に市場金利が低下しても金利は下がらないことになる。この仕組みが生み出す問題点を考えよう。
借り換えの割合は2割
メガバンクの変動型住宅ローンの最優遇金利は2019年4月で0.525%。09年4月の1.175%から10年で0.65ポイント下がった。店頭金利は2.475%でまったく動いていないが、それから差し引く「最優遇幅」が1.3%から1.95%に拡大した結果だ。
この間、金融緩和がさらに進んだが、10年前の09年4月に契約した人の金利は1.175%のまま変わっていない。「優遇プラン」の仕組みは、新規にローンを組む人にはメリットが大きいが、すでに契約してしまえば、その後の金利低下とは無関係になってしまう。
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