サイバー攻撃の脅威

「ノートルダム再建に寄付を!」世界中で詐欺メール

松原実穂子・NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト
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火災前のノートルダム大聖堂=パリで2018年11月24日、幾島健太郎撮影
火災前のノートルダム大聖堂=パリで2018年11月24日、幾島健太郎撮影

 パリのノートルダム大聖堂が4月、改修工事中に大火災に見舞われたことは記憶に新しい。焼け落ちた屋根や尖塔(せんとう)を修復するため、フランスの国内外から多額の寄付が集まり、時事通信によると数日で1300万ユーロ(約16億円)以上になったという。

 ところが、そこでさっそく始まったのが、ノートルダム大聖堂の再建のための寄付と称した詐欺メールや、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のメッセージによるクリック詐欺である。フランス大使館の公認寄付団体でもあるフランス文化遺産財団は、再建のための寄付を集めているが、この財団をかたった募金詐欺メールも出回った。

 大聖堂再建にかこつけた詐欺行為は、フランス内外で確認され、リーステール仏文化相や、不公正な取引を取…

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松原実穂子

NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト

早稲田大学卒業後、防衛省で9年間勤務。フルブライト奨学金により米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で修士号取得。その後、米シンクタンク、パシフィックフォーラムCSIS(現パシフィックフォーラム)研究員などを経て現職。国内外で政府、シンクタンクとの意見交換やブログ、カンファレンスを通じた情報発信と提言に取り組む。