
ジブラルタル海峡編(5)
アフリカ大陸の北西端にスペインが領有するセウタは、欧州の小都市そのもののたたずまいだった。しかし、出生率の高いアフリカから少子化する欧州への人口移動圧力が強まる中、アフリカ側にある飛び地は、不法移民流入の窓口になりかねない。ここはなぜスペイン領になっていて、現在の存在意義、そして経済基盤は何なのか。
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藻谷浩介
地域エコノミスト
1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。