高齢化時代の相続税対策

“争族”兄弟「親から生前贈与の土地」交換で課税は?

広田龍介・税理士
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 長男Mさんと次男Yさんの父親が亡くなり相続が始まった。遺産分割について兄弟で話し合ったが、かえって溝は深まっていった。骨肉の争いとなり、話は家庭裁判所の遺産分割調停手続きに持ち込まれた。

家裁調停で「遺産分割」合意へ

 調停の結果、それぞれが父親から生前贈与を受けていた宅地を、お金のやりとりなしに交換することを条件に、遺産分割について合意することになった。

 2人はそれぞれ、相続時精算課税制度の適用を受けて、父親から宅地を生前贈与されていた。Mさんは2005年にA宅地(相続税評価額1億1000万円)を、Yさんは翌06年にB宅地(同6200万円)をそれぞれ贈与されていた。相続時精算課税制度とは、親が子や孫に生前贈与を行った場合に、贈与ではなく相続の前倒しとして扱える制度をいう。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。