戦国武将の危機管理

秀吉最古参の家臣・仙石権兵衛の“浮き沈み人生”

小和田哲男・静岡大学名誉教授
  • 文字
  • 印刷
 
 

 仙石秀久は、名乗り(諱=いみな)の「秀久」より、通称の「権兵衛(ごんべえ)」の方が有名である。織田信長の家臣で、信長在世中に羽柴秀吉の与力につけられ、秀吉のもとで軍功をあげた。秀吉最古参の家臣の一人だ。やがて、秀吉が近江長浜城主となると、秀吉から1000石を与えられ、秀吉の家臣に組みこまれている。天正6(1578)年には4000石に加増され、その後、秀吉軍の淡路・讃岐攻めの先鋒(せんぽう)として活躍した。

 信長死後の秀吉の主な戦い、すなわち、賤ケ岳の戦い、小牧・長久手の戦い、紀州攻め、そして四国攻めで大…

この記事は有料記事です。

残り953文字(全文1208文字)

小和田哲男

静岡大学名誉教授

戦国大名・今川氏のお膝元で、徳川家康の隠居先でもあった静岡市で1944年に生まれる。72年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は日本中世史。戦国時代史研究の第一人者として知られ、歴史番組でおなじみの顔。趣味は「城めぐり」で、公益財団法人「日本城郭協会」の理事長も務める。主な著書に「戦国の群像」(2009年、学研新書)、「黒田官兵衛 智謀の戦国軍師」(13年、平凡社新書)。公式サイト https://office-owada.com