名家のルーツ

カツオ節一筋300年「にんべん」高津家の先進性

森岡浩・姓氏研究家
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にんべんの商品=2019年5月23日、田中学撮影
にんべんの商品=2019年5月23日、田中学撮影

 和食は世界に誇る日本の文化だ。和食で重要な出汁(だし)に欠かせないカツオ節のトップ企業が「にんべん」である。経営するのは高津(たかつ)家だ。

 「にんべん」というユニークな社名は、初代の高津伊兵衛が屋号とした「伊勢屋伊兵衛」に由来する。初代伊兵衛は「伊」のイ(にんべん)と、堅実な商売を願い「お金」を意味する記号を組み合わせた暖簾(のれん)の印(写真参照)にしたところ、江戸町民から「にんべんの店」と呼ばれるようになった。昭和23(1948)年には「にんべん」を正式な社名としている。

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森岡浩

姓氏研究家

1961年、高知県生まれ。早稲田大学在学中に独学で姓氏研究を始める。文献調査やフィールドワーク、統計を用いた実証的手法を用いる。2017年4月からNHK「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!」に出演。著書、多数。