
賃貸アパート大手レオパレス21の施工不良問題は、弁護士で組織する外部調査委員会が5月29日、最終報告書をまとめ、創業者でワンマンの深山祐助社長(当時)に逆らえない企業風土が一連の不正に結びついた実態が浮き彫りになった。レオパレスはバブル崩壊後7年連続で最終赤字となり、深山氏が経営危機から脱却するため「徹底したコストカットと工期短縮」を進めた結果、違法建築のアパートが次々と増えていった。
1973年に深山氏が創業した「株式会社ミヤマ」を前身とするレオパレスは、81年に一戸建て住宅の分譲販売を始めた。その後、アパートの分譲販売が主力となったが、バブル崩壊で不動産販売が大きく落ち込んだ。このためレオパレスは不動産販売から、現在のオーナー向けアパートの請負建築と一括借り上げの賃貸事業にシフトした。
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川口雅浩
経済プレミア編集部
1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。
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